【鍼の痛みが感じにくい理由とリラックス効果】
日本で行われている鍼は、筒状の鍼管(しんかん)の中に鍼を入れ、上から鍼を優しく叩いて鍼を刺入する方法が一般的です。
この鍼管を使うことで、鍼の痛みを感じにくくしています。
鍼管の上から叩くことで、痛みを感じる暇がないほどすぐに刺さるので、痛みに気が付きにくくなります。
東洋医学において、私たちの身体には「経絡」と呼ばれる、血・気・水といったエネルギーの通り道が張り巡らされていると考えられています。
そして鍼灸では、この経絡の流れを良くすることで、心や身体の状態が良くなるとされています。
辛い症状に悩んでいる場合、経絡上にあるツボを鍼灸で刺激すれば、血行が改善されて、身体が持つ本来の流れを取り戻し、症状が改善されるという仕組みです。
施術されているときは血行が良くなっているため、身体に鍼を刺しても痛みを感じにくくなります。
鍼を打つと、痛みよりも気分がスッキリするという声もあります。
これは鍼がもたらすリラックス効果と考えられます。
鍼を刺すとストレスレベルが下がり、リラックス効果が生まれるという研究結果が発表されており、すでにリラクゼーション領域に鍼灸を取り入れているところもあります。
鍼が痛みよりも、気持ちいいリラックス効果をもたらすことは、世界中に急速に広がりつつあります。